ザ・スミス(The Smiths) ゼア イズ ア ライト ザット ネヴァー ゴーズ アウト(Where Is A Light That Never Goes Out)
80年代イギリスの最も重要なロックバンドのひとつとして、その後の音楽シーンに多大な影響を与え続けているザ・スミスの、最高傑作の呼び声高いサードアルバム「The Queen Is Dead」(1986)に収録。
アメリカの情報サイト「Consequence Of Sound」から発表された「ザ・スミスの人気楽曲ランキング」で1位に輝いた、イギリス音楽シーン永遠のナショナル・アンセムです。
それでは早速、独自に深読み・構築したストーリーを基にした、和訳と日本語詞をご紹介します!
歌詞と和訳
歌詞の解釈に関しては次項で行いますので、まずは歌詞と和訳をご覧ください。
Take me out tonight
今夜、僕を連れていって
Where there’s music and there’s people
音楽が流れる場所に集まる人々から
And they’re young and alive
若さと生命力を得たいんだ
Driving in your car
出かけるなら車がいい
I never never want to go home
後戻りはしないって決めたんだ
Because I haven’t got one
Anymore
何もかも捨ててきたから
Take me out tonight
今夜、僕を連れていって
Because I want to see people and I
いろんな人を眺めながら
want to see life
それぞれの生き方を確かめたいんだ
Driving in your car
出かけるなら車がいい
Oh, please don’t drop me home
引き返す事なんて考えないで
Because it’s not my home, it’s their home
あそこはもう僕が帰る場所じゃないんだ
And I’m welcome no more
誰も僕が帰る事なんて望んでいないさ
And if a double-decker bus
そして今もし、二階建てバスと
Crashes into us
衝突したとしても
To die by your side
君のそばで死ぬためだと思うと
Is such a heavenly way to die
天にも昇るような気分になるのさ
And if a ten-ton truck
そして今もし、10トントラックに
Kills the both of us
轢き殺されたとしても
To die by your side
今の姿の僕が君の中で生き続けるためだと思うと
Well, the pleasure, the privilege is mine
それが僕の名誉なんだ、喜んで受け入れるよ
Take me out tonight
今夜、僕を連れていって
Take me anywhere, I don’t care
もはや行先なんでどうでもいいんだ
I don’t care, I don’t care
どうでもいいし、どこでもいい
And in the darkened underpass
そしてそこが真っ暗な地下道であれば
I thought oh God, my chance has come at last
「神よ、とうとうチャンスが来ました」ってつぶやくんだ
(But then a strange fear gripped me and I
Just couldn’t ask)
(でも何故か変に怖くなって
チャンスかどうかの答えは求めなかった)
Take me out tonight
今夜、僕を連れていって
Oh, take me anywhere, I don’t care
そう、もはや行先なんでどうでもいいんだ
I don’t care, I don’t care
どうでもいいし、どこでもいい
Driving in your car
出かけるなら車がいい
I never never want to go home
後戻りはしないって決めたんだ
Because I haven’t got one, da dum
何もかも捨ててきたから
Oh, I haven’t got one
そう、全て捨ててきたんだ
And if a double-decker bus
そして今もし、二階建てバスと
Crashes into us
衝突したとしても
To die by your side
君のそばで死ぬためだと思うと
Is such a heavenly way to die
天にも昇るような気分になるのさ
And if a ten-ton truck
そして今もし、10トントラックに
Kills the both of us
轢き殺されたとしても
To die by your side
今の姿の僕が君の中で生き続けるためだと思うと
Well, the pleasure, the privilege is mine
それが僕の名誉なんだ、喜んで受け入れるよ
Oh, there is a light and it never goes out
点けたままにした灯は、決して消えない
There is a light and it never goes out
部屋の主は戻らないから
There is a light and it never goes out
点けたままにした灯は、決して消えない
There is a light and it never goes out
今日という日は永遠だから
There is a light and it never goes out
点けたままにした灯は、決して消えない
There is a light and it never goes out
部屋の主は戻らないから
There is a light and it never goes out
点けたままにした灯は、決して消えない
There is a light and it never goes out
今日という日は永遠だから
There is a light and it never goes out
点けたままにした灯は、決して消えない
和訳解説~歌詞の深読みとストーリー
「ゼア イズ ア ライト ザット ネヴァー ゴーズ アウト」の歌詞が持つ意味に関しては、様々な考察がありますよね。死にたくても死ねない心情・引きこもりの夢想・うつ病から脱した歌、などなど。どれも興味深い内容で、とても面白いです。そんなたくさんの考察を生み出すモリッシーの表現ですので、せっかくならacocatriも新たな解釈を提案した方が面白いのではないかと考え、下記のような考察のもと、今回の和訳に至りました。
※このサイトでは、脈絡を持った和訳となるように、歌詞の裏にある意図を深読みし、ストーリーを構築させる事も目的としています。
まずは、ストーリー構築のポイントとなった、英語詞と日本語訳を解説していきます。
・There is a light and it never goes out→歌詞では、微妙にタイトルとは違う表現になっていますが、直訳すると「光は決して消えることはない」と訳されます。これをどう解釈するか、それがこの曲を和訳する上での重要なテーマになっていますよね。ここではシンプルに「light=部屋の光」と捉え、「普段その光を消している部屋の主がもう戻らないから、光はついたままになっている」と解釈しました。前段で、部屋の主(=主人公)から「家には戻らない」と意思表示がされていますので、戻らない結果どうなるのかという事を、最後にリフレインして強調していると捉えました。
・Because I want to see people and I want to see life →「人々に会いたいし、人生を見たいからだ」と直訳されますが、直接人に会うというより、車の窓越しに人を眺めて、表情や行動を見ながらその人々の人生を想像したいという心情、と解釈しました。それくらい車から降りたくなかった・降りるのが怖かった、と捉えられます。
これらの日本語訳と解釈を基に歌詞を読み深め、全体のテーマって何だろうと考えた時に、浮かんだのが「永遠の若さへの憧れ」といったものでした。「they’re young and alive」という表現は、「若さに触れていたい・若さの中に生きたいという願望」と捉えられますし、「To die by your side 」「Kills the both of us 」といった「死への願望」というものは、言い換えると「今の自分を、老いる事なく記憶に残すための手段」と捉えられるのではないでしょうか。
そこで思い浮かぶのは、モリッシーが尊敬するジェームス・ディーンの姿です。彼のように、死を迎えた事によって、老いる事なく24歳のままの姿でいられる事への憧れを、モリッシーはこの歌詞の中で表現したのではないかと感じます。そう解釈すると、ジェームス・ディーンの死因が自動車事故だった事と、歌詞の中で出てくる「バスやトラック(=車)での事故で死んでも」というくだりが、偶然とは思えない程の関連性を帯びてきます。
そしてもうひとつ、これまたモリッシーが敬愛するオスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」からの影響も少なくないのでは、とも感じます。無垢であり続けるが故、若く美しいままの肉体を手に入れた青年への憧れが、この歌詞の主人公にそのまま投影されているようにも感じます。
これらの理由から、部屋のあかりが消えないのは、その日を終わらせたくないという想いがあるため、と解釈しました。一日の終わりに、あかりを消して眠りにつき、翌日を迎えるという事は、一日分の老いを進めてしまった事に繋がります。よって、死ぬ勇気はないが永遠にその日に留まりたい主人公は、家に戻る事を拒み、車から降りる事も拒み、その日を終える事を拒んだ、その象徴が「部屋のあかりが消えないこと」である、という事になるのではないでしょうか。
日本語詞を考え、歌ってみました
acocatriがいるアマチュアバンドマン界隈では、洋楽に自身で書いた日本語詞を乗せて、レパートリーとして歌っているミュージシャンが結構います。
そんな訳で今回、前項の和訳やストーリーを基に、自分の解釈で「Where Is A Light That Never Goes Out」のメロディに乗る日本語詞を考えて、それを歌ってみました。
もし、この日本語詞を自分もライブで歌いたい!なんて方がいらっしゃったら、是非ご活用頂きたいです!
メロディと歓声が
溢れる場所
ドライブで向かって
Uターンはしないのさ
帰る場所はもう
見えない
ふたりで見よう
人が彷徨い続ける
理由を
ドライブで向かって
もう振り向いたりしない
僕を抱きしめたい人は
そこには居ない
今この瞬間にさ
朽ち果てても
君と僕は
今の姿 記憶して
暗い闇が
降りかかるほど
君と僕は
特別になっていく
夜を進もう
君が居ないと
辛い 痛い 辛い
先が見えない地下道で
何故か怖さが見え
車を止めないでと
祈った
夜を行こう
そう君が居ないと
辛い 痛い 辛い
ドライブで向かって
Uターンはしないのさ
帰る場所は捨てた
もう無くなった
今この瞬間にさ
朽ち果てても
君と僕は
今の姿 記憶して
暗い闇が
降りかかるほど
君と僕は
特別になっていく
点けたままにしてきたライト
二度と消す事がないライト
気配を残すためのライト
二度と消す事がないライト
点けたままにしてきたライト
二度と消す事がないライト
気配を残すためのライト
二度と消す事がないライト
まとめ
いかがだったでしょうか?イマイチ内容が理解出来ない洋楽の歌詞も、意味の繋がる解釈を取り入れストーリーを構築する事で、脈絡のある和訳が成立する事を、ご実感頂けたのではないでしょうか。
ストーリーを踏まえて書いた日本語詞も、和訳と読み比べてみると面白いですよ。是非やってみて下さい!
acocatri(アコカトリ)の音源があります。
歌詞に関して、このような解釈をする人間が、自分の音楽の中でどんな歌詞を書いているのか、是非、聴いてみて下さい!
音楽配信サービスのサイトはこちら
2ndミニアルバム「真鼓動」
https://linkco.re/SSGAf99a
1stミニアルバム「世界」
https://linkco.re/TRfAUYQ0
YouTubeでも視聴出来ます
「真鼓動」
「世界」