【歌詞と和訳と日本語詞】only shallow/my bloody valentine

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine) オンリー シャロウ(Only Shallow)

ローリング・ストーン誌の「90年代のベスト・アルバム100」で39位に選出され、レディオヘッドのギター・サウンドへ影響を与えた作品とも言われている、シューゲイザーの金字塔アルバム「loveless」(1991)の1曲目に収録。

「ギター版ウォール・オブ・サウンド」と言っていい、分厚いディストーションギターと、その空間を漂うように歌われるメロディが、どこまでも美しい名曲です。

それでは早速、独自に深読み・構築したストーリーを基にした、和訳と日本語詞をご紹介します!

歌詞と和訳

歌詞の解釈に関しては次項で行いますので、まずは歌詞と和訳をご覧ください。

Sleep like a pillow
小さな死の最中
No one there
隣には誰もいない
Where she won’t care, anywhere
彼がどこにいようと気にならない
Soft as a pillow
枕のような
Touch her there
彼女の柔らかい感触
Where she won’t dare, somewhere
彼女はどこを触れられても気にならない

Sweet and mellow
彼女は甘くてまろやかで
Softer there
とても優しい人
Feel like you grew stronger
そのうえ強くなった気もする
Speak your trouble
君の悩みを打ち明けたとしても
She’s not square
彼女は正しさを押し付けたりしない
Soft, like there’s silk everywhere
身も心も絹のように優しく包む

Sleep as a pillow
小さな死は
Comfort there
とても心地よいから
Where she won’t dare, anywhere
彼女はどこにも向かう必要がない
Look in a mirror
鏡の中に
She’s not there
彼女は居ない
Where she won’t care, somewhere
彼女が居るのは何も気にしなくていい場所

和訳解説~歌詞の深読みとストーリー

マイブラの歌詞は、よく言われている通り、表現がとても抽象的です。意味より音の響きが優先されているものが多く、このオンリー シャロウも例に漏れず爆発的に(笑)抽象的です。冒頭3行の直訳を並べると、「枕のように眠る そこには誰もいない 彼女が気にしないところならどこでも」となり、頭の中に「?」のお花畑が出来上がります(笑)。

ですのでこのサイトでは、脈絡を持った和訳となるように、歌詞の裏にある意図を深読みし、ストーリーを構築させる事も目的としています。

まずは、ストーリー構築のポイントとなった、英語詞と日本語訳を解説していきます。

Sleep like a pillow~she won’t care, anywhere→前述の冒頭3行です。まずは、いろいろな所で語られている通り、この曲に流れているテーマを「ロストバージン」と設定しました。それを踏まえ、冒頭の「Sleep like a pillow」とは「枕のように寝る」という事ではなく、「彼の腕枕で眠る」という事と捉えました。そこで、セックス直後の眠りを意味する、フランス語の「petite mort(小さな死)」という表現を使いました。その脈絡で、腕枕をしていたはずの彼の姿が見えなくなったけれど、気にする事なる眠り続けている、と解釈しました。

Soft as a pillow~she won’t dare, somewhere→全て1~3行目までの韻を踏んだ歌詞です。ロストバージンを終えて、彼に対して身も心も隠すものがなくなった事を表している、と捉えました。

Sweet and mellow~there’s silk everywhere→元々優しかった彼女が大人になって、たくましくなった様子を表している、と捉えました。「square」には「融通が利かない人,杓子定規な人」という意味がありますので、大きな愛を身につけた彼女は、何事も「not square(融通が利かない人じゃない,杓子定規な人じゃない)」=正論を押し付けたりせず、ありのままを受け入れてくれる人へ成長した、と解釈しました。

Sleep as a pillow~she won’t care, somewhere→ベッドで眠っている彼女の再描写です。現実を真逆に映す鏡の中は、今の心地よさとは真逆の世界(=心地よくない世界)と捉え、彼女は鏡の世界には映らず、現実の心地よい場所にのみ存在している、という解釈をしました。

いかがでしょうか?このような解釈で脈絡ある和訳を行うと、ベッドで横になっている彼女の姿が浮かんでくるから不思議です。ちなみにacocatriが想像した彼女のイメージは、「黒髪」「ショートヘア」「ボーイッシュ」「華奢」といった感じです(笑)。是非もう一度和訳に目を通して頂き、彼女の姿を想像してみてください!

日本語詞を考え、歌ってみました

acocatriがいるアマチュアバンドマン界隈では、洋楽に自身で書いた日本語詞を乗せて、レパートリーとして歌っているミュージシャンが結構います。

そんな訳で今回、前項の和訳やストーリーを基に、自分の解釈で「Only Shallow」のメロディに乗る日本語詞を考えて、それを歌ってみました。

もし、この日本語詞を自分もライブで歌いたい!なんて方がいらっしゃったら、是非ご活用頂きたいです!

ベッドの上
目を閉じ
まだ起きない彼女
優しくて
キレイな肌
指を這わせたいよ

そう、彼女の
名はスウィート
強くもあるスウィート
誰の事も
否定はしない
甘く優しく包むだけ

ベッドの上
離れない
動かなくていいから
鏡の中
彼女はいない
その眠りは映らない

まとめ

いかがだったでしょうか?イマイチ内容が理解出来ない洋楽の歌詞も、意味の繋がる解釈を取り入れストーリーを構築する事で、脈絡のある和訳が成立する事を、ご実感頂けたのではないでしょうか。

ストーリーを踏まえて書いた日本語詞も、和訳と読み比べてみると面白いですよ。是非やってみて下さい!

acocatri(アコカトリ)の音源があります。
歌詞に関して、このような解釈をする人間が、自分の音楽の中でどんな歌詞を書いているのか、是非、聴いてみて下さい!

音楽配信サービスのサイトはこちら

2ndミニアルバム「真鼓動」
https://linkco.re/SSGAf99a

1stミニアルバム「世界」
https://linkco.re/TRfAUYQ0

YouTubeでも視聴出来ます

「真鼓動」

「世界」

 

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