ライド(Ride) ヴェイパー トレイル(Vapour Trail)
シューゲイザーの代表作のひとつとして数えられているデビューアルバム「Nowhere」(1990)に収録。アメリカでは1991年にシングルカット。
アンディ・ベルのボーカルによる、メランコリックとロマンティックが見事に融合したライドの代表曲です。ピッチフォーク・メディアの「90年代のトラックTop200」の145位・NMEの「90年代のベストトラックTop100」の81位に選出されました。
それでは早速、独自に深読み・構築したストーリーを基にした、和訳と日本語詞をご紹介します!
歌詞と和訳
歌詞の解釈に関しては次項で行いますので、まずは歌詞と和訳をご覧ください。
First you look so strong
初めて見る君は僕の目に強く焼き付き
Then you fade away
しばらくすると、その姿を薄れさせる
The sun will blind my eyes
太陽の眩しさが僕を盲目にするんだろう
I love you anyway
とにかく君を愛しているよ
First you form a smile
初めて君が見せた笑顔
I watch you for a while
消えてしまうまで見つめているよ
You are a vapour trail
だって君は飛行機雲と同じで
In a deep blue sky
どこまでも真っ青な空にだけ存在するから
La la la la, la
La la la la, la
La la la la, la
La la la la
Tremble with a sigh
ため息混じりに震えながら待ち望んだんだ
Glitter in your eye
君の瞳の輝きを
You seem to come and go
君は姿を見せては消えていくんだね
I never seem to know
僕がそれを知る事はないんだ
And all my time
そして僕に与えられた時間は全て
Is yours as much as mine
君に使って欲しいんだ
We never have enough
それでも足りないみたいだね
Time to show our love
僕らの愛が薄れず見え続ける時間には
La la la la, la
La la la la, la
La la la la, la
La la la la
和訳解説~歌詞の深読みとストーリー
マーク・ガードナーは、ヴェイパー トレイルについて、「僕とアンディの共通の友人が、飛行機雲についていくつかの話をしたんだと思う。そこからインスピレーションを受けたんだ。アンディに、『君が歌う方がすごくいい曲に聴こえるよ。あれは君が歌うべきだ。』と言ったんだ。」と2015年のインタビューで語っています。
作詞作曲のアンディ自身が、歌詞に関しての説明を語っている文献がどこにも見当たらず(笑)、その真意を探るのはなかなか難しいのですが、リリース時にはまだ20歳だった事に鑑みて、若者らしいメタファーとストレートな表現が混在していると仮説を立てて、歌詞を紐解いてみようと考えています。
※このサイトでは、脈絡を持った和訳となるように、歌詞の裏にある意図を深読みし、ストーリーを構築させる事も目的としています。
まずは、ストーリー構築のポイントとなった、英語詞と日本語訳を解説していきます。
・First you look so strong~Then you fade away→「まず、君はとても強そうに見える、そして、君は消えていく」と直訳されます。冒頭から、君=飛行機雲という設定を分かりやすく描写しています。そこで、飛行機雲を見つけた時の「わー見て見てー!飛行機雲だー!」という感覚(笑)のように、「とても強そうに見える=強く印象的に映る」という解釈をしました。簡単に言うと「一目ぼれ」という事でしょうか。
・The sun will blind my eyes→「太陽が私の目を盲目にするのだろう」と直訳されます。「飛行機雲を見上げた時に、太陽の光で目の前が見えなくなった様子」を表現したと捉え、言葉の選び方も意味も「恋は盲目(Love is blind)」と掛けているのかな、と解釈しました。
・First you form a smile~In a deep blue sky→このくだりで飛行機雲という言葉が出てきますね。「まず君は笑顔を作る、僕はしばらく君を見ている、君は飛行機雲、真っ青な空に」と直訳されますので、ここでは「飛行機雲のように消えゆく君の笑顔を、見えなくなるまで見つめているよ」という解釈をしました。
・Tremble with a sigh→「ため息混じりに震える」と直訳されます。「sigh」にはため息以外にも「待ち望む」という意味もあるので、全部乗せ和訳をしました(笑)。
・And all my time~Time to show our love→「そして私の時間はすべて、私と同じようにあなたのもの、僕達は決して十分ではない、僕達の愛を示す時が来た」と直訳されます。「飛行機雲が消えないように、僕の時間全てを使って持続させたい。それでもまだ時間が足りないみたいで、結局消えていくんだ。」という表現と捉え、「自分の全てを捧げても、彼女の愛は薄れていった」という解釈をしました。
色々と解釈してみましたが、これらでストーリーを考えてみると、どうやっても「一目ぼれで付き合った彼女に、あっという間に別れを告げられた男の未練の歌」というあらすじが浮かんでしまいます(笑)。
でもでも、彼女と過ごした恋の時間を飛行機雲に例えるなんて、ホントにロマンティックだなーって思います。曲調と歌詞のイメージがとても合っていますし、「La la la la」というリフレインが、また切なさを増すんですよね。
日本語詞を考え、歌ってみました
acocatriがいるアマチュアバンドマン界隈では、洋楽に自身で書いた日本語詞を乗せて、レパートリーとして歌っているミュージシャンが結構います。
そんな訳で今回、前項の和訳やストーリーを基に、自分の解釈で「vapour trail」のメロディに乗る日本語詞を考えて、それを歌ってみました。
もし、この日本語詞を自分もライブで歌いたい!なんて方がいらっしゃったら、是非ご活用頂きたいです!
※初の試み!3番の歌詞を書き加えてみました
原曲の「vapour trail」の歌詞は2番までなのですが、4分以上ある曲なのに歌は2分弱で終わってしまい、曲の半分以上がアウトロという、弾き語り泣かせの(笑)構成になっていますので、ストーリーを踏襲した3番を、時間稼ぎのために(ウソです笑)今回新たに書き加えてみました。
日本語詞は、この3番があって物語が完結する内容になっていますので、無いものを勝手に作るな!なんて事なく、寛大なお気持ちで(笑)読んで聴いて頂けますと幸いです。
鮮明に残り
眩しく照らすと
姿をなくした
君の笑顔が
薄れていく
飛行機雲を
見つめているようさ
ラララララ
ラララララ
ラララララ
ララララ
君の残像に
ため息漏らした
もう一度会いたくて
空を探した
この瞬間を
生きるだけでいい
君が消えない
空を見つめたい
ラララララ
ラララララ
ラララララ
ララララ
君が存在した
空間の中
僕は今も
留まったまま
今日も空に
時間を託した
飛行機雲よ
どうか消えないで
ラララララ
ラララララ
ラララララ
ララララ
まとめ
いかがだったでしょうか?イマイチ内容が理解出来ない洋楽の歌詞も、意味の繋がる解釈を取り入れストーリーを構築する事で、脈絡のある和訳が成立する事を、ご実感頂けたのではないでしょうか。
ストーリーを踏まえて書いた日本語詞も、和訳と読み比べてみると面白いですよ。是非やってみて下さい!
acocatri(アコカトリ)の音源があります。
歌詞に関して、このような解釈をする人間が、自分の音楽の中でどんな歌詞を書いているのか、是非、聴いてみて下さい!
音楽配信サービスのサイトはこちら
2ndミニアルバム「真鼓動」
https://linkco.re/SSGAf99a
1stミニアルバム「世界」
https://linkco.re/TRfAUYQ0
YouTubeでも視聴出来ます
「真鼓動」
「世界」